目次
- 2025年目標に対する進捗
- 雑記
- 2025年4月度の本の感想(15冊)(年間56冊)
- 2025年4月度のジャズの感想(5枚)(年間32枚)
1. 2025年目標に対する進捗
- 趣味:新人賞に応募する。
- 小学館ライトノベル大賞に応募する12万字前後(±10%)の原稿の初稿を2025年7月中に完成させ、9月末に応募する。
→○2.6万字(累計5.7万字)。ペース復帰。あと6万字を3ヶ月。行けそうだ。ちょうど今日、ミッドポイントを越えました。
- 小学館ライトノベル大賞に応募する12万字前後(±10%)の原稿の初稿を2025年7月中に完成させ、9月末に応募する。
- 健康:体重を88キロから75キロまで減らす(身長は181センチ)。
- ジムに年間150回行き、各回で必ず、アップ(プランク、プランク腕立ておよびYITバランス)および有酸素運動(クロストレーナー20分以上)または無酸素運動(上半身セット)を行う。
→○87キロ→85キロで圧倒的減量。21回(累計50回。年間150回ペース)
ゴールデンウィークに家族写真を撮るためにかなり根詰めました。1日2回ジムに行ったり。マシンの使い方が上手になってきた感があります。肉体的には、猫背が治りつつあり、肩がデカくなりました。 - 一人でスナック菓子・ナッツ類を食べず、食べたくなったらガムを噛むか歯を磨く。
→×12回食べた。
- ジムに年間150回行き、各回で必ず、アップ(プランク、プランク腕立ておよびYITバランス)および有酸素運動(クロストレーナー20分以上)または無酸素運動(上半身セット)を行う。
- 生活:紙の本を減らす。
- 紙の本を減らすことで部屋のスペースを確保するために、紙の本を買うのは月に3冊までとする。例外を設けない。
→○3冊に制限できた。(『女甲冑騎士さんとぼく(2)』、『休み時間の過ごし方:地方公立中学校における文化とアイデンティティをめぐるエスノグラフィー』、『ベルカ、吠えないのか?』)
ただし、ピュアに仕事のために5冊の参考文献を追加。
- 紙の本を減らすことで部屋のスペースを確保するために、紙の本を買うのは月に3冊までとする。例外を設けない。
- 仕事:ドメイン知識を海外に展開できるようにする。
- 社内の技術をより深く理解するために、電子回路について学ぶ。教科書を1冊やり切る。
→○暇なときに教科書を眺めている。 - 英語の議論でナメられないようにするために、スピーキング・リスニングを鍛える。1ヶ月に8回、20分間の英会話レッスンを行う。
→△『即戦力がつくビジネス英会話』、『キクタン』に取り組んでいた。『キクタン』は家族もやるので頑張ろう。あと、四月はそろそろ『英語のハノン』に復帰したい。
- 社内の技術をより深く理解するために、電子回路について学ぶ。教科書を1冊やり切る。
2. 雑記
四月度の一冊は『平家物語 犬王の巻』(古川日出男)、一枚は選出ナシでした。
『平家物語 犬王の巻』は語りのキレが良すぎる。読者を駆り立てる駆り立てる。修飾が切り詰められているんですよね。にもかかわらず、イメージがありありと広がっていく。いや、凄すぎる。短いので(二時間くらいで読めると思います)読んだらよろしです。
他の読書は今月は宇宙ビジネス(五冊)、〈小市民〉シリーズ(春~秋の四冊。残りは短編集・冬)がメインでしたね。
宇宙ビジネスについては、世界の宇宙ビジネスの規模感、日本のプレイヤーなど、広く概観できました。宇宙に特化したビジネスをやってるプレイヤーは数が少ないので追いやすいです。
『秋季限定栗きんとん事件』のラストは、私の考えるラブストーリーの第一原則「二人が二人のためだけに世界の理(ことわり)に反する」を完全にやっておりました。こういうの実装したいわねえ……。
選出なしのジャズは五枚しか聴いておらず、その上、ながら聴きが多かったので……。
四月度は圧倒的な進捗を叩き出しました。運動させれば2キロ痩せ、小説を書かせれば2.6万字。気持ちいいっ! やっぱり、春ですね。春は人をアクティブにするよ(とは言え、too activeになるのも良くないので、連休後半はちょっとセーブしていきたいですね)。
先月度の月報で報告した上京した家族の元には、週一くらいで通ってます。ほどよい。これまで往復三時間で三万円だったのが、今や三十分で数百円ですからね。万物に、感謝……。
3. 2025年4月度の本の感想(15冊)(年間56冊)
①『平家物語 犬王の巻』(古川日出男)
傑作。
語りの疾走感がひたすらに心地良い。前へ、前へと駆り立てられる。その先にあるのが破滅だとわかっているのに手が止まらない。文句なしです。池澤夏樹の解説もまた完璧で、そう、力強い語りって動詞の力強さ、修飾語の切り詰めなんですよね。
これぞ文の芸術、文芸でした。ありがとうございました。
②『日本一わかりやすい宇宙ビジネス』(中村尚樹)
宇宙ビジネスについて爆速で概観したくなったので新しめの本書を手に取った(大手証券会社がSAR衛星企業のカバレッジを始めたので)。宇宙ビジネスそのものというよりは、そこに携わってきた人々と歴史に関する本という印象はあるが、おかげで宇宙ビジネスに関する基礎的な知識も仕入れることができた。
これを読むまではSAR衛星、光学衛星、コンステレーションの関係がよくわかってなかったくらいだったので……。
【メモ1】
SAR衛星:アクティブ衛星。上場企業ではQPS、シンスペクティブ。
光学衛星:パッシブ衛星。上場企業ではNTT(子会社)、スカパーJSAT。
コンステレーション:小型の衛星を星座(コンステレーション)のように組み合せることで構成したネットワーク。上場企業ではNTT(子会社)、スカパーJSAT。
【メモ2】
例によって例によって投資のために人工衛星事業について調べているのですが、野生のプロという感じがする。
③『宇宙ビジネス』(中村友弥)
宇宙ビジネスの「ロマン」を良い意味で剥がしてくれる一冊。2025年1月現在に入手できる様々な数字が紹介されており、最早「リアル」なのだと伝えてくれた。
例えば、2023年の宇宙ビジネス全体のビジネス規模は6330億ドル(約100兆円)、そのうち人工衛星から得られるデータのビジネスや人工衛星の附帯設備で4470億ドル(71%)。この全体の規模は2035年には3倍に。
面白いのは、そんなビッグビジネスに向けて、大手商社や大手工務店はリアルに算盤を弾いて準備をしている。一方で、やはり(損得勘定を越えた)使命感やロマンで宇宙に賭ける人々もいて、なるほど、大航海時代にはこんなワクワク感があったのかもしれないと思わせてくれた。
投資の勉強のために読んだ(は本音でもあり建前でもあって)ものの、科学を信奉している一人として、胸が躍りました。
④『いちばんやさしい衛星データビジネスの教本』(神武直彦、恩田靖、片岡義明)
今回のお勉強の目的は、まさに「衛星データビジネス」。各プレイヤー(ロケット衛星、衛星データを扱うプロバイダ、プロバイダからのデータを加工する専門サービス……)の様子がクリアにわかり、ドンピシャで知りたい分野を知ることができた。また、衛星データを用いた実際のビジネス(仮説立案~サービスインまで)の流れも例示されており、イメージが膨らんだ。
ところで、先に読んだ2冊の出版年は、2024年(日本一わかりやすい宇宙ビジネス)、2025年(『宇宙ビジネス』)だったが、本書は少し遡って2022年。プレイヤーの顔ぶれは3年ではほとんど変わっていない。特にハードウェアとプロバイダは寡占市場であることが窺える。一方で、2022年に上場していたスカパーJSATと比較して、この3年で上場したQPS研究所やSynspectiveは前述の2冊では明らかに記述量が増えており、なるほど温度感がわかってよかった。
⑤『企業はいまこそ「宇宙戦略」が必要だ』(マシュー・バインツィール他)
宇宙ビジネスへの関心が持続的に高まっているので追加で読みました。短い論文なので、これまで読んだ3冊で十分だったかな。
⑥『日経MOOK 宇宙無限大 ビジネスのフロンティア』(日本経済新聞、アクセンチュア)
高市早苗(実は宇宙政策をやっているのです(もっと応援しがいのある政治家の方がいい))のインタビューから日本の宇宙政策が読めないかを期待して手に取った。
日本の宇宙政策は以下の三本柱。
①宇宙基本計画:四つの大きな施策からなる。「宇宙安全保障の確保」、「国土強靱化・地球規模課題への対応とイノベーションの実現」、「宇宙科学・探査による新たな知と産業の創造」、「宇宙活動を支える総合的基盤の強化」。
宇宙基本計画に関連するスタートアップで興味深いのは、米・欧における宇宙ビジネスでは民間用途と防衛用途とが混在している一方で、日本は分けている……、という建前がありつつも、スタートアップでSAR衛星のSynspectiveは防衛関連というこでカバレッジされたところだろうか。なお、同じくSAR衛星のQPSは民間。スペースデブリ除去のアクセルスペースは、スペースデブリ問題は政府由来であるために、民間企業に対しては国の予算が組まれるだろうと考えているらしく、国からの安定した受注を見込んでいるのだろう。
非スタートアップだと、スカパーJSATは2030年に250億円の純利益が目標。
これは他の本の宇宙ビジネスの規模と合わせて考えると彼らがどれくらいのシェアを目標にしているのかが見えてくるだろう。小型衛星は今後10年間で3.5~4.0万基の打ち上げが予想されている。そのうちいくつを目標としているかも透けるだろう。本書には、スカパーJSATのパートナーであるPlanet Lab.のインタビューも掲載されている。
宇宙基本計画の二本目:
②宇宙技術戦略:日本における宇宙ビジネスのサプライチェーンの自立性を確保することが肝。衛星、宇宙科学・探査、宇宙輸送の三分野にわかれる。2030年代前半までにロケット打ち上げ能力を30件/年を目指すとのこと。
③宇宙戦略基金:国プロあるあるの単年度予算ではなく、宇宙ビジネスに継続的な支援を目指す。本基金を受けている場合には、支援の打ち切りリスクは相対的に低いだろう。
他のキーワード:大臣コミュニケ、首脳コミュニケ。
ところで、宇宙ビジネスのスタートアップのカルチャーは、ここ10年くらいで「小型で、早く・安く作って、早く・安く失敗する」に変化しつつあるらしい。大企業にこのスピード感が持てるかどうかは鍵となるだろう。
⑦『春期限定いちごタルト事件』(米澤穂信)
語りとセットアップが上手い~! 感服です。短編の二本目「For Your Eyes Only」は座りが悪い(こんな序盤から解決の後味が悪すぎる)と感じたのですが、この気持ち悪さこそがラスト「孤狼の心」での長広舌に説得力を持たせるワケね。個別の事件それぞれは小トラブルという感じだったけれど、全体を通して読むと縦糸がしっかりと走っている。良かった。あと、小佐内さん、ガチ萌えです。
⑧『夏期限定トロピカルパフェ事件』(米澤穂信)
ウェルメイド! リーダビリティが高く、キャラクターも魅力的で、最後の最後にちょっとした(だけど当事者には一大事な)どんでん返しもある。『夏期限定~』は、前巻『春期限定~』よりも各話の繋がりがよく、洗練された印象を受けた。
⑨『秋期限定栗きんとん事件(上)』(米澤穂信)
読みました。まとまった感想は下巻で。
⑩『秋期限定栗きんとん事件(下)』(米澤穂信)
私の理想の恋愛フィクションの原則の一つには「二人が二人のためだけに世界の理(ことわり)に反する」があって、まあ、ほとんど第一原則のようなものなのですが、その観点から、完璧な恋愛フィクションでした。
⑪『熱狂的ビジネスモデル』(川上昌直)
途中でギブ。
作り手がアートを生み、受け手が感動するまでのプロセスを
- 作り手の熱狂
- 作り手の感覚
- アート作品の完成
- 受け手の感覚
- 受け手の熱狂
と、カンディンスキーを参照して分解する。本書では「熱狂」がキーワードだ。単なる感動ではなく、劇的なエモーションを表すのが熱狂である。この熱狂の源泉は「内的必然性」と呼ばれ、作り手の原体験、感動体験から生じた動機である。
内的必然性は、①個人的必然性、②時代的必然性、③系譜的必然性と三つに分解される。
……と続くのだが、あまり自分ごととして読めなくてギブ。
私の仕事の観点から言えば、顧客との力関係が歪なBtoB業界であり、また、私自身もバックオフィスということもあって、本書でフォーカスされた提案型の企画とはどうしても縁遠く感じられる。
また、小説執筆の観点では、熱狂(感動)は、当然、そのスタート地点にある。一方で、私の方法論(戦略と呼んでもいい)は、小説をアートの方法論よりもビジネスのフレームワークを援用して作り上げるものである。
仮に本書を自分ごととして捉えるのであれば、もっと提案寄りの仕事に携わるか、デビューしてからの二作目以降となるだろう。
⑫『High Conflict よい対立 悪い対立 世界を二極化させないために』(アマンダ・リプリー)
ギブ。エピソードトーク的な本でエピソードがダルいと全部ダルくなっちゃう。いい本のポテンシャルは高いと思うんですけどね。
⑬『気分上々』(森絵都)
一本目「17レボリューション」がかなり良かった。学校に囚われた17歳の狭い視野、意識は、互いになかなか重なることがない。けれども互いの意識が重なった瞬間にそのエリアに光が射し、相互理解が降ってくる。
その意識の狭さ・カタチは人それぞれで、狭く定型的なカタチのやつもいれば、広いけれどもイビツなカタチのやつもいる。いっけん平凡にしか見えないけど、よく見ると遠くまで射す一条の光を持つやつもいる。
人間関係って、その光が交差したエリアの光の明度なんだよな。そういうイメージを抱きました。
⑭『ゾーン 最終章』(マーク・ダグラス)
いわゆる「相場心理学」(トレーディングに臨むトレーダーの心理分析)の集大成的な一冊。
耳タコになるくらい書かれていたのは「トレードは確率である」という信念。
テクニカル分析にせよファンダメンタル分析にせよ、あらゆる分析は市場で「何が起きるか」を確率に基づいて予測することはできる。しかし「何故それが起きるか」を予測することはできない。なぜなら、板の向こう側にいる他のトレーダーがその瞬間に何故そのトレーディングをするかを知る術が存在しないためである。
本書のキモは、この知る術のない「何故」を分析してリスク(確率)を完全に取り除くことに執心しないように説いたことではないだろうか。「何故」が分からない以上、ゼロリスクはあり得ない。リスクを恐れない心理を得ることが読者の最終目標だ。
私が拠り所とするテクニカル分析が他の市場参加者の心理に基づいているため、「相場心理学」からその分析の精度を上げようと考えて読んだ。結局わかったのは、他の市場参加者の心理はわかりっこないという単純な事実。むしろ、他人の心理がわからないがゆえに、自分の心理を熟知し、規律を持ってルールを守って、粛々とトレードせねばならない。この「粛々」がカギだ。
⑮『外国人投資家の思考法と儲け方』(菊地正俊)
面白かったです。
ファンドマネージャーだった清原達郎の『わが投資術』と重なるところがあり、双方の説得力を感じました。日本の機関投資家が認識する中型株~小型株と外国の機関投資家がそう認識する銘柄とには開きがあり(後者にとっては日本の大型株が「中型」であり、それ以下のほとんどは「投資するに値しない」)、このへんは、私の投資スタイルである「機関投資家の買い集めと同時に買い、売り抜けより前に売る」に直結する知見だった。私ももっと大型を対象にした方がよかろうな。そういう感じの学びでした。
4. 2025年4月度のジャズの感想(5枚)(年間32枚)
①『Blues on Bach』(The Modern Jazz Quartet)
バッハの名曲がモダンジャズカルテットのアレンジで蘇る。MJQと言えばビブラフォンだが、今作はチェンバロも加わり、典型的な「モダンジャズ」感は薄い。そこが特色だなと、なかなか面白い一枚。
②『The Art of the Trio Vol. 2: The Live at the Village Vanguard』(Brad Mehldau)
かなり室内楽っぽい印象を受けた。このジャンルはきちんと聴くための耳が養われていないなあ。良さを感じ取るためにはもう少し鍛錬が必要か。逆に、典型的なモダンジャズは耳が肥えてきたんだなとも感じた。
③『Explorations』(Bill Evans)
これでリバーサイド四部作を(ようやく)すべて聴いたことになる。「Nardis」でのトリオのカラミがとりわけ良い。四部作を総括すると『Waltz for Debby』の完成度が最も高いように感じられた。ここは好みがあるところだろうが。
④『Trio 64』(Bill Evans)
全編を通して落ち着いた曲調。「Santa Claus is Coming to Town」が収録されており、選曲からして冬のレコーディングなのだが、仮になかったとしても冬のものだとわかっただろう。華やかさから距離を置いた一枚。冬にまた聴こう。
⑤『A World of Piano!』(Phineas Newborn Jr.)
リーダーであるフィニアス・ニューボーン(p)の技巧は卓越している。細やかなニュアンスが豊富。しかし、トータルでは不思議とオーソドックスな印象を受けるピアノトリオ。これはとりもなおさず、他の二人の演奏もニューボーンに負けず劣らずであるということだろう。
(おわり)
